浮世絵コンシェルジュ 畑江麻里

東京都美術館「生誕300年記念 若冲展」レセプション

著名な美術史家の安村先生にご招待頂き、初めて一人で東京都美術館「生誕300年記念 若冲展」レセプションに行って来ました。

伊藤若冲は、江戸中期に京都で活躍した画家で、緻密で鮮やかな色彩描写による動植物、軽妙洒脱な水墨画を手掛けたことで有名です。その若冲の生誕300年を記念した空前絶後の展覧会が明日、4月22日(金)から開催されます。

この展覧会の大目玉は、若冲が京都・相国寺(室町幕府三代将軍の足利義満によって創建)に寄進した大作「釈迦三損尊像」3幅と「動植綵絵」30幅です。若冲が40歳の時に取り掛かり、10年の歳月をかけた渾身の作で、一堂に公開されることは初めてです。

展覧会場の2階に上がると、正面に一際大きな「釈迦三損尊像」3幅が見えます。若冲は、京都の東福寺にあった中国の仏画をここに写したそうです。その左右を取り囲むように並ぶのが「動植綵絵」30幅。咲き誇る花々に蝶や虫、あらゆる鳥に魚、貝類までが絢爛豪華に描かれています。この作品は、絵絹に裏打ちされた肌裏紙が濃い灰色になっているのが特徴です。通常は紙本来の色、もしくは白。しかし墨色の紙を使用すると、それが絵絹の折り目から透けて画面が暗くなり、空間に深みがでます。そして色に更なる奥行をもたせるために若冲が取り入れたのが裏彩色。絵絹の裏に色を塗ることで表の色にニュアンスを与えます。調査によると、多くの白い鳥の羽は裏に黄土色が塗られていたそうです。墨色の肌裏紙、裏彩色の黄土色、絹の光沢、そこに白い胡粉が重なることで、趣のある輝きと立体感が生まれます。

「動植綵絵」は、若冲の緻密な超絶技巧に泣きそうになります。必見です!!

展覧会図録も若冲の魅力が満載です!