浮世絵コンシェルジュ 畑江麻里

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日本フェノロサ学会 研究発表

 9月28日(金)に東京藝術大学にて開催される日本フェノロサ学会にて、今年も研究発表することが決まりました!

※学会ホームページは更新されていませんが以下の内容で発表します。

 

発表題目:高見澤遠治と大正期「複製浮世絵」の勃興(仮)

会場:東京藝術大学上野キャンパス

 

発表内容:

 


明治維新以降、W.S.ビゲローに代表される海外の蒐集家達によって膨大な数量の浮世絵が購入され、国内の浮世絵価格が高騰したため、多くの人々が安価で楽しむ需要が起き「複製浮世絵」が登場した。これは渡邊版画店等による「新版画」と軌を一にした高度な技術によるものであったにもかかわらず、近年まで十分な歴史的評価、研究が行われてこなかったのは、浮世絵研究の基準と価値が依然として江戸期を時間軸にしていたためと思われる。実際は大正期に、岸田劉生(18911929)をはじめとする当時の美術愛好者や研究者達によって積極的な蒐集が行われていたのである。

本発表では、江戸期の伝統的技術を受け継ぎつつ、独自の高度な技術を駆使して優れた複製浮世絵を制作した最たる人物である高見澤遠治(18901927)とその作品を取り上げ、その後、現代まで発展する「複製浮世絵」の重要な意義を明らかにすることを目的とする。